「好きなように、創る」今泉愛理・工藤親子インタビュー

 

「好きなように、創る」

 

 1月終わりの冷え込む中、くるくるは和やかな雰囲気に包まれていた。 イラストレーターの今泉さんとファンタジーアクセサリー作家の工藤親子の合同展示会が 行われていたのだ。 絵とアクセサリー。一見おかしな組み合わせに思えるが、展示会は不思議と柔らかな一体 感に満ちていた。その理由はなんなのだろうか。 実際に今回の展示会を開催された御三方にお話を伺ってきた。


くるくる:こんにちは。今日はよろしくお願いします。

一同:よろしくお願いします。

 

くるくる:今回の合同展示会に至った理由はそもそもなんだったんですか?

今泉愛理さん :もともと私が今回は工藤優希さんとお友達で、お声をかけていただいた から。というのが理由です。

工藤優希さん:そうなんです。ただ、そこにもエピソードがあって。もともと愛理さんと は親交はあったんですけど、愛理さんが去年の9月位に個展を開いたのが偶然妹が働いて るカフェだったんです。基本的にアクセサリーを作っているのは母なので、そこで創作者 同士繋いでみようと思って母とつなげてみたらお互い結構馬があったみたいで。自然な流 れで展示会を一緒にしようってなったんですよね。

 

 

くるくる:興味深いエピソードですね!アクセサリーを基本的に作られているのは工藤か おりさんの方とのことですが、お二人はどのような関係性で一緒に創作活動に望まれてい るのでしょうか?

工藤優希さん:二人で一緒に創って世の中に出して行こうというふうになったのは最近な んです。2,3年前とかかな。転機としては去年表参道の私の友達のサロンで展示会をした のですが、その反応がよくて。これはいけるんじゃないか、と。そのとき展示したジャン ルが色々あった中でスピリチュアル系のジャンルのアクセサリーが一番反応が良かったん です。それもあって今回の展示会のアクセサリーも基本的にはどれもエンジェルだった り、女神、四大元素みたいなテーマを位置づけて、本来持っている自分の可能性をアクセ サリーとして力を取り入れることによって広げよう。といったスピリチュアル系のもので す。私がカラーセラピーを勉強していたのでその知識を共有しながら、職人気質の母を私 が外に出すお手伝いをしてるといった感じですね。センス、創作は母、ビジネス、アドバ イスは娘というふうに思ってもらえれば。

 

くるくる:理想的な関係ですね。優希さんはカラーセラピーの勉強をしてたりされていた とのことですが、かおりさんはもともと創作活動をされていたのでしょうか?

工藤かおりさん:細かいものを作るのは昔からやっていました。昔洋裁の学校に行ってい て、作るのが好きだったんです。仕事としてそれをやってはないのですが、気になるもの があったら独学で学んで、作るといった感じです。また、母が着物が大好きで何十着もあ って。色使いだったりコーディネートも独特なものが多かったので、何がおしゃれでなに が ださいか、合う色、合わない色といったセンスは自然に磨かれていく環境にいたのか もしれません。今回のアクセサリーも色と石の組み合わせには気を使っていますね。

 

くるくる:たしかに。アクセサリーはすごく綺麗な色のものばかりですね。色というと今 泉さんの絵も非常に綺麗な色彩で描かれていますが、テーマ等は統一されたのでしょう か?

今泉愛理さん:いえ。私の今回の個展での作品はオーストラリアをから受けたイメージを 形にしたものが中心です。

 

くるくる:そうなんですね。今泉さんの絵はどれも柔らかなタッチという共通点はありな がらも技法は様々なものがありますね。パステルだったり、水彩絵の具だったり、、。も ともとそういったスタンスでやられていたのですか?

今泉愛理さん:そこはちょっとジレンマがありまして、、。 自分は柔らかいタッチが特 徴ということは理解しているんです。ただ、手法に関してはいろんな手法は捨てたくない 自分もいて。まだ自分のスタンスというのは固まっていないのかもしれません。まだまだ 始まったばかりなのでこれからといった感じですね。

 

くるくる:どれくらいの間イラストレーターとして活動されているのですか?

今泉愛理さん:私がイラストレーターとして本格的に活動し始めたのはまだほんのここ数 年の話なんです。以前は新潟にいて、高校を卒業したのち7年くらいは普通に働いていた んです。ただ、そろそろ自分の好きなことをしたいなと思って、イラストレーターとして 活動するために上京しました。

 

くるくる:本当に最近ですね!好きなことは絵ということは認識していたのですか?

今泉愛理さん:もともと絵を描くのは好きでした。ただ、このくらい誰にでもかけるって 思っていたんです。だんだんそうじゃないってことがわかってきて、自分の絵を好きって 言ってくれる人もいた。それがすごく嬉しくて。そこがスタートなのかもしれません。東 京に行く機会は上京を決意する前から何度かあって、上京したほうが仕事もあるし、創作 者も多いので創作に対する考え方が違っていて、刺激的だなと思ったんです。そこで上京 を決めました。

 

くるくる:上京に際して不安とかはなかったんですか?

今泉愛理さん:不安はありましたよ。けどやるしかないですよね。いざ飛び込んでみて も、もちろん大変でした。へこみました。先ほど優希さんの話にも出てきたと思うのです が、去年の9月初めて個展を開いたんです。他のアーティストの方と一緒に、合計3人でや ってて。決めるまでは相当もめました。ただ、それがあったからこそ達成感があったんじ ゃないかなって、今は思ってます。「自分が絵を描いてます」っていえること。表現でき ること。それが堂々とできて、自分を縛っていた何かから解放されました。好きって言っ てくれる人がいるっていう原点も実感できて、イラストレーターをやってもいいよ、って 自分で許可を出せた感じですね。個展をやる前のほうが見られることを意識していたんで す。私。変に緊張してしまって。自分の感性を疑ってかかっていたんです。でも、終わっ てからは私は私、そんな目線で見れるようになっていきました。ラフでいいんだ。感性の まま。自分の感性を信じてあげなくちゃ。そう思えました。

 

くるくる:素晴らしいですね。これはお二人に伺いたいのですが、これからの活動の展望 や目標はありますか?

今泉愛理さん:今はまだイラストレーター一本ではやっていけていなくて。ちっちゃくフ ァンがいてくれることに支えられてます。夢は、仕事しないで、絵だけで生きていけた ら。って感じですかね。私、もともと人が嫌いだったんですけど、絵を描きはじめて好き になりました。知り合いのために絵を描いたりしていると、知り合いだからこそわかる人 柄とか雰囲気があるなと思って。それを掴んで、自分なりの感性でアレンジして。そのや り方にみんながいいねと言ってくれたんです。タッチとか、技法は代替可能なものだし、 そこで私らしさをどう出すかで悩んでいたりもしたのですが、雰囲気を掴んで描くこと、 私にできるのはこれかなって思ってます。

 

工藤かおりさん: 先ほど話にも出ましたが、もう一人の娘が飲食やっていて、自分のカ フェを持ちたいという夢があるので、そこで優希のセッションだったりセラピーをしなが ら、私はアクセサリーを売ったりしたいですね。工藤ファミリーで楽しくやりたいです。

 

工藤優希さん: 母の興味あるものへののめり込み方って本当すごくて、アクセサリーも そうなんですけど、宇宙とかファンタジーとか。最近もNASAの本を買ったりしてます。 そこから色の組み合わせだったりイマジネーション膨らませたり。感性の材料はどこにで も落ちているんだなって思いました。この調子で好きなことを好きなように広げていきた いですね。作品に関しては、今回試験的に売ってる和小物系の売れ行きがいいんです。こ れは母の趣味なんですけど。テーマだってファンタジーから妖精だったりユニコーンと か、宇宙だって広げていけますしね。母の興味はとどまるところを知らないのでこれから どんどん広がる可能性ありますよ!お客さんからの要望も増えてきて、一点ものとしてそ れを具現化する方向性でもやってて。きちんとお客さんの心も掴めてるっていう実感もあ ります。結構理想的な創作生活ですね。

 

くるくる:お二人ともきらきらしていてすごくいいですねー!最後にくるくるに対して一 言お願いします!

今泉愛理さん:渋谷というと、高いけどいろんな人がアクセスできていい場所なんですよ ね。そこにくるくるみたいな広くて、素晴らしいコンセプトのある場所があるっていうの はいいことだと思います。くるくるみたいに、私が繋がって、また他の人が繋がっていけ る場所ってすごく素敵ですよね。そういうところが増えていったらいいなと思います。

工藤かおりさん:非常に自由に使わせていただけるのでやりやすいですよ!明るいし、い い空気ですし、いい人が集まってきそうですね。

工藤優希さん:こういういい場所ってないから、求めてる人にはありがたいですね。立地 的にも人も来やすいですし。なにより規約の縛りがあまりなくて自由。これはアーティス トにとって大事ですよ。やりたいことをする時には環境が大事だと思うんです。金銭面や 規約が縛りになるのですが、それを超えていけることができるのはすごく大きいです。創 造的な潤いプラス金銭的な潤いが継続の鍵で、やがてそれが文化になっていくんだと思い ます。そういう文化を作っていってもらいたいですね。

 


編集後記:
最初に出した問いの答えは、「好きなように、創る」。
この一言に尽きると思う。お二人とも心から自分の好きなことを好きなように創造されて
いた。これが作品の持つあたたかさにつながり、場の柔らかさに繋がっているのだなと実
感した。
そう、創作活動というものは本来、自分から、自分の出したものから、世界を彩るものな
である。

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